2021年09月の主な会員向け配信記事

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● 農水省牛乳乳製品課が業界〝セクター別〟でのオンライン意見交換を実施へ=新型コロナ禍の下で業界に広がる生乳需給緩和・過剰在庫危機。その打開に向け、業界水面下で農水省が動き出す。その第1報。(2021年09月04日配信)。

● 業界DEEP THROAT(No.00012)=業界乳製品筋X氏に、乳製品需給および在庫問題の近況を伺った電話から…。今なお増加し続ける乳製品の過剰在庫を見つめる〝乳製品のプロ〟の視線が、じつに興味深い話だった。(2021年09月16日配信)

● 〝コロナ需給問題〟がここに到る経緯の概観(2021年09月16日現在)=業界の方々と電話やメールで意見交換をすると、最近とみに「イナバさん、何かいい知恵は無いものかい?」と尋ねられる機会も多くなった。しかし「生乳の玉も持たぬ一介の売文屋に、そんな知恵があると期待するのが、そもそもの大間違いでしょ」と答えるばかりの日々が続く。そうは言っても、長年世話になっている業界・会員読者の皆さんである。閉塞する「対策論議」に〝ある阿呆の一石〟でも投じてみようかという気分になり、ここ最近の散漫な自分の頭を整理しつつ、何本かの文章を書いたので、それを順次、サイト上に上げてみようと思う(2021年09月16日配信)。以下「ある阿呆の着想と妄想」(2021年09月18~26日配信。全9話)につづく。

● 〝乳質ペナルティ〟の「意外な効用」=コロナ禍の影響ばかりではなく、しばらく疎遠にしていた北海道のある酪農家の方へ久しぶりに電話し、近況などをうかがっていたら、思いがけず大変興味深い「生産現場の話題」に接した。志ある篤農家の考えることは、意義深く、面白い。(2021年09月29日配信)

● 業界DEEP THROAT(No.00014)=新型コロナ禍の下、現在の酪農乳業界に広がる産業史上最も深刻な生乳需給緩和、および乳製品過剰在庫問題の打開へ、農水省の温度で酪農乳業界の主要関係者を巻き込んだ「非公式意見交換」が業界の水面下で繰り広げられている。〝極秘〟のヴェールに包まれた、その意見交換会の「真相」の一端。(2021年09月30日配信)

2021年08月の主な会員向け配信記事

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● 資料=中国生乳販連2020年度事業報告における「重要な後発事象」(防府酪農協関連訴訟)=(2021年08月06日配信)

● 2021年台風9、10号で、08月10、11日発「ほくれん丸」2日間欠航へ=2021年台風9号、10号で、広域需給調整筋から当サイトに21年08月09日夜入った情報によると、「ほくれん丸」の21年08月10日、11日の釧路発便の欠航が決まった。(2021年08月11日配信)

● 「飲用需要最盛期」とは思えぬ、21年夏〝短期需給〟の〝不穏と戦慄〟=21年飲用需要最盛期に生じた〝未曽有の異変〟。そこには3つの要因と〝2つの誤算〟がある。(2021年08月21日配信)

● あの方らしく、あの方でなければできないコロナ時代打開への〝豪気な贈り物〟=たまたま取材での長電話を終えた2021年08月27日夕、通話を切ったスマホを見ると、普段、滅多なことで電話をいただくことの無い中国地区のある方から、その電話の間に8回もの着信が怒涛のように私のもとへ押し寄せていたことを知った。「何事かあったのか?」と、何となく〝嫌な予感〟のようなものさえ脳裏を過ぎりつつ電話を折り返した。その電話の主は「やっと電話がつながったか…」という安堵感のような声とともに、私には思いもしない〝秘話〟を語り始めた。(2021年08月28日配信)

● 現在感染者数は引き続き増勢、28万人超え(2021年08月29日現在の国内COVID-19情勢)= 「国内第5波」が進行中のCOVID-19情勢だが、毎週日曜のデータに基づく当サイトの定期観測では、2021年08月29日(日)現在、国内の「現在感染者数」(=累計感染者数ー死者数ー回復者数。症状の軽重を問わず、足下の医療界に負荷を与えている蓋然性がある感染者数)は「28万7597人」に達し、20年の感染禍発生以降、初めて〝20万人〟を突破した前週から、さらに「7万2807人」の増加を見た。「国内第5波」到来前の現在感染者数の最大値は、「国内第4波」における21年05月16日週の「8万7071人」だったが、国内感染禍で初めて〝10万人〟の大台を突破した21年08月08日週以降、4週連続で過去最高を更新している。

 その「第5波」下の需要変動をめぐって、国内の生乳需給に不確実さを一段と高める新たな影響要素となってきたのは、低年齢層の感染拡大が顕著となってきた直近情勢の中で、各地で随時・散発的に拡大する「夏休み延長、臨時休校、オンライン授業化」などによる学校給食の需要減。

 学校現場にも対応に混乱が広がる中、文部科学省が21年08月27日、学校教育現場に対し通知した「学校で児童生徒等や教職員の新型コロナウイルスの感染が確認された場合の対応ガイドライン」が、学乳供給事業者、および生乳需給関係者の困惑を広げる。(2021年08月30日配信)

2021年07月の主な会員向け配信記事

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● 試行的に、新企画を始めてみることにします。=DAIRY REPORT CONFIDENTIALの「新企画」に関する会員向けのご案内です。何か従来とは異なる情報アウトプットの「形」が必要だ、と、新型コロナ下の1年半、様々な実験的記事の発信も試みたが、単発の企画ということではなく、定性的な発信形態として、当サイトが接した、業界の水面下にある「囁(ささや)き声」から、業界内の〝気配〟を浮かび上がらせる興味深い1節を、匿名情報として発信する〝新企画〟を、試行的なものとして2021年07月15日から立ち上げることにしようと思う。名付けて「業界DEEP THROAT」…。当サイトが取材活動上で接した業界関係者とのやり取りの中で、何かハッとさせられたような「気付き」をもたらす話を集められたら幸いである。話題は随時・不定期配信。新企画の開始にあたり、企画のモデル事例とはこんな感じの話題なのだという紹介を兼ねて、4つの話題を同時配信した。(2021年07月15日配信)

● 業界DEEP THROAT(No.00001)=新企画の開始にあたり、企画のモデル事例とはこんな感じの話題なのだという紹介を兼ねて、4つの話題を配信。第1話は、前月末に記事配信した、新型コロナによる需給緩和の出口対策をめぐり、乳業界に胎動した〝何らかの議論〟に関し、乳業関係某氏が当サイトに提供した「議論の概観」に関する内輪話。

● 業界DEEP THROAT(No.00002)=乳業界が頭を抱える乳製品の過剰在庫。最大の問題というべきは、どこにあるのか。ある乳業関係者との電話から…。

● 業界DEEP THROAT(No.00003)=2021年の酪農情勢に、無視できぬリスクファクターとして意識される、直近の配合飼料コストの上昇。これをめぐる、ある乳業関係者との意見交換から。

● 業界DEEP THROAT(No.00004)=新型コロナ感染禍の長期化により、業務用乳製品需要の深刻な低迷もまた長期化する中、酪農界にも先行きの「生産抑制圧力」の高まりに警戒感が高まる。しかし〝抑制できない人々〟の存在が無視できない酪農界の内情の一端について、酪農界の抱える葛藤にも似た問題点とは何か。ある都府県酪農関係筋との電話での意見交換から…。

● 〝COVID-19まみれ〟の波乱の中「東京五輪」無事開幕= 世界的なCOVID-19感染禍の中、直前までその開幕が危ぶまれた〝東京五輪2020〟が1年間の開催延期を経て、2021年07月23日、無事開幕を迎えた。日本政府の事前準備の不備を補って余りある、人類を魅了する素晴らしい熱戦が繰り広げられることを強く祈念するが、国内、とりわけ東京の感染状況は、次週に向けて、いよいよ国内では前代未聞の水準を伺う領域を試しに行く様相。五輪のもたらす高揚感も相まった人流の拡大は、国内全体の感染リスクに一段の脅威をもたらす展開。牛乳乳製品の「新型コロナ需給」は、人流拡大で需要回復の〝吉〟と出るのか、それとも感染拡大による人流抑制の強化で需要低迷がさらに深刻化する〝凶〟と出るのか…。各国の五輪選手が繰り広げる素晴らしいパフォーマンスとは別な意味で、業界の〝ハラハラ・ドキドキ〟が止まらない。(2021年07月24日配信)

● 瑞穂農場で生乳10数t廃棄、バルク洗浄で人的ミスか=国内最大級の生乳出荷規模を誇る酪農生産法人・(有)瑞穂農場で、2021年07月中旬、10数t規模の生乳廃棄を余儀なくされる生乳管理上の事故が発生していたことが、21年07月30日までの当サイトの取材で分かった。(2021年07月30日配信)

● 厚労省が牛乳等容器の規格基準改正を通知=厚労省は2021年07月30日、「食品、添加物等の規格基準の一部を改正」を告示し、日本乳業協会会長に対しても同日付で、大臣官房生活衛生・食品安全審議官名により、従来は牛乳類の容器包装に認めていなかった、合成樹脂素材への添加剤利用を、あらかじめ規格が定められたものについて是認する内容の通知を発出した。(2021年07月31日配信)

● 生乳生産予想を上方修正 脱粉中心に〝重み〟さらに増し=Jミルクが2021年07月需給見通しを更新=Jミルクは2021年07月30日、「2021年度の生乳及び牛乳乳製品の需給見通しと課題について」を更新した。21年度の生乳生産量を21年05月28日公表の前回見通しから、全国・北海道・都府県ともに各0.5ポイント上方修正。牛乳類の生産量は前回見通しから0.3ポイント下方修正する一方、「牛乳」については0.2ポイントの上方修正が行われた。バター在庫は前回見通しから〝改善〟を予想する一方、脱粉在庫は、いわゆる自然体で、ついに〝10万t超え〟へと予想が悪化。生乳需給情勢は厳しさを増す展開と見られる。(2021年07月31日配信)

2021年06月の主な会員向け配信記事

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● 「本物の政治家」谷津義男・元農相を偲ぶ=谷津義男・元農相、日本酪農政治連盟顧問が2021年06月03日死去した。酪農業界紙の世界に私が飛び込んだ直後の2000年に農相として初入閣したご経歴だったが、その1年間余りの農相時代、駆け出し業界紙記者だった私には、谷津大臣との〝特別な思い出〟がある。

 また、日本酪農政治連盟の委員長を務めた酪農家の佐々木勲さんと、ある時、近しく差し呑みさせていただく機会を得た際に、「谷津先生って、なんで酪政連の顧問を引き受けたんですか?」と聞いたことがあったが、当時の佐々木委員長曰く「他から顧問を頼まれても一切引き受けないが、酪政連は特別だ」というようなことを仰っていたそうだ。現役の政治家時代はもとより、政界引退後も、農業交渉の行方と、その中で日本の酪農がどうなり、何を為すべきかに、文字通り生涯を賭けた特別な関心と愛着を注いでおられた。酪農界にとって掛け値無しの尊敬と感謝に値する。そういう本物の政治家は、谷津義男さんだけだったように、私には思われてならない。

● 生乳流通改革、2021年の「フォローアップ」を振り返って=開催から、ずいぶんと日時を空けてしまったが、政府の規制改革推進会議における、2021年の「生乳流通改革フォローアップ」結果に対する当サイトの見解など。(2021年06月18~25日配信。計6回)。連載第1回の内容ぐらいは、ここに全文掲載しても面白いか、という誘惑にもかられたが、購読会員のみということで…。

● 乳業界の危機感は深刻度増すも、〝出口対策〟は入口から迷走の気配=最近の乳業界の水面下で、〝自然体で進めば産業史上最悪水準〟との乳製品在庫問題に象徴される、生乳・乳製品需給の先々への危機感の高まりから、その出口を模索する〝何らかの議論〟が胎動の兆しを見せている。しかし当サイトが「胎動」と評する議論は、入口からすでに迷走と波乱に満ちている模様だ。(2021年06月28日配信)

2021年05月の主な会員向け配信記事

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● 〝正念場〟迎える国内COVID-19情勢と、今夏需給への影響=2021年05月16日現在値に基づく、国内COVID-19感染禍の状況に関する、当サイトの独自分析が導く、次なる感染者増の「波」への懸念は、夏の「東京2020五輪」開催で増大することが想定され、季節的な飲用需要最盛となる今夏の生乳需給に大いなる不確実性をもたらす、との予想・分析記事。(2021年05月20日配信)

● 神奈川県酪連、事業規模縮小し存続へ動き= 当サイトが2021年05月21日までに入手した情報によると、神奈川県酪連は21年03月26日に開いた理事会で、県酪独自で実施していた成分検査や牛群検定などの業務を関東生乳販連に移管し、県酪独自で行う事業領域を縮小する方針案を示した。(2021年05月21日配信)

● 国貿乳製品輸入枠で05月検証、当初設定〝変更を要さず〟=農水省は2021年05月28日、21年度の国貿乳製品の輸入枠について、同年01月29日に公表した枠数量に変更を要さないとの判断を示した。21年01月公表の輸入枠はバターで6400t(生乳換算約7万9000t)、脱脂粉乳で750t(同約5000t)、ホエイで4500t(同約3万1000t)、バターオイルで1500t(同約2万3000t)としていた。(2021年05月28日配信)

● 対策効果1万t加味しても脱粉在庫は1割増、万策で苦境耐え忍ぶ1年にーJミルクが21年5月需給見通し公表=Jミルクが2021年05月28日に公表した「2021年度の生乳及び牛乳乳製品の需給見通しと今後の課題について」によると、2021年度の生乳生産量は前年度比1.2%増となる「752万4000t」を予想。生乳の仕向量では飲用等向けが同0.4%減の406万8000t、加工向けが同3.3%増の341万1000tをそれぞれ予想した。COVID-19感染禍の影響により、極めて極端なまでの振幅に富んだ前年に比べ、季節的な需給の推移は落ち着きを取り戻す予想の一方、前年度のCOVID-19情勢で現れた業務用乳製品需要の低迷は続き、他方で業務用の深刻な需要減をカバーした家庭用商品の好調は、牛乳類を中心に平年以上の堅調な需要動向を期待する中にも、前年を超えるまでの需要増は無いと見て、前年を若干下回る予想を示す。(2021年05月31日配信)

2021年04月の主な会員向け配信記事

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● 20年度末需給〝フラット感〟強調も、足下には「緩さ」重みジワリーJミルク需給短信【週報】(2021年04月01日)=COVID-19初年度末、年度替わり期の季節的な生乳需給緩和局面の様相を、Jミルクの需給短信を糸口に読み解く。(2021年04月02日配信)

● 当サイトへの情報提供=「MMJ通信(NO.31)」ーまたは茂木社長の久々に肉声らしいもの= 生乳の買い入れ先、および販売先との間で、取引上の軋轢が法廷の場を含めて表面化する㈱MMJにあって、最近、茂木修一社長の〝肉声〟らしいものに接する機会は、この法廷闘争のナーバスさを重要な背景に、一時に比べ極めて乏しいものとなっている、だが、当サイトが今回得た情報は、MMJの取引生産者に対する、茂木社長の〝久々に肉声らしいもの〟として、注目される。(2021年04月14日配信)

● 資料=北海道議会 令和2年第6回農政委員会議事録(2020年05月12日、抜粋)=北海道議会公式の議事録検索システムに掲載された、標題の会合における注目の質疑・答弁。

● 規制改革農業WG(2021年03月19日開催)公式議事録を読む=2021年04月21日までに内閣府のWeb Siteに公開された、標題の会合の公式議事録に基づき、同会合における論議にある、事実認識の曲解と論理的欠陥、および意見の問題点を詳細に分析。(2021年04月22~30日配信。計7回)

● 業界点描=ある「封印された意見」の主=21年03月19日開催の政府規制改革推進会議にまつわり、会合開催に先立つ業界への事前ヒアリングで業界関係者が語った話には、推進会議委員に伝えられなかった〝不都合な真実〟があり…。(2021年04月22日配信)

● 「(一社)日本A2ミルク協会」が設立総会をオンライン開催=北海道で生乳の自主流通にも取り組む酪農家の藤井雄一郎氏が旗振り役となり、国内での「A2ミルク」の普及・振興を模索する組織として「一般社団法人 日本A2ミルク協会」が発足し、2021年04月28日午後、オンラインで設立総会を開いた。当面、日本国内における「A2ミルク」の正確な情報の収集と普及を目指す「勉強会」的な意味合いが強い組織活動を展開する方針だが、中期3カ年構想の中では、国内における「認証制度」確立への検討着手、さらに2023年には「商品化」も視野に入れた、野心的な活動ビジョンも描く。(2021年04月28日配信)

● 業界点描=ホクレンが「いいとこ取り」を言わない方がいいのでは?という理由=ある乳業関係者「イナバさんだから聞くけどさ?。ホクレンさんって『いいとこ取りも甚だしいんじゃないの?』と思わない?…。」(2021年04月30日配信)