2020年07月の主な会員向け配信記事

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● COVID-19産業対応総合特集=酪農乳業「産業のBCP」を考える(01日~25日。※本特集は08月にも続く)

 ㉞COVID-19をめぐる2020年07月01日現在の情勢=世界全体の累計感染者数は1000万人の大台を超え、死者数も50万人を超えた。世界全体の累計感染者数は依然として〝1直線〟の増加基調に変わりは無いが、世界の累計感染者数に占める回復者の比率は50%に到達。しかし米国やブラジルなど感染者数上位国の増勢は強く。行方は予断を許さない。一方、国内感染禍の克服に大きな成果を見せていた日本では、06月21日を境に、各種指標は悪化に転じ始めた様相。(2020年07月01日配信)

資料=COVID-19「緊急事態宣言」下の生乳・牛乳乳製品需給(2020年01~05月)=新型コロナウイルス(COVID-19)感染禍の抑止に向け、政府が新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく「緊急事態宣言」(20年04月07日~05月25日)を発動し、国民の社会・経済活動に対して、前代未聞にして特異かつ大規模な行動自粛を求めた結果、国内の酪農乳業産業においても大規模な需給変動を生じた。

 農水省が2020年06月25日、2020年05月の牛乳乳製品統計(速報値)を発表したことで、この「緊急事態宣言」下における生乳需給関係データがようやく輪郭を明らかにした。当サイトもこの間の生乳需給関連データに一応の整理を試みる。(2020年07月02日配信)

束の間の静けさの中に垣間見える産業情勢の「不穏」= 前日に資料のみ先行配信した「緊急事態宣言下の生乳需給」に対する考察と分析を進めようと目論んだが、前日に珍しく業界筋と比較的長時間の電話取材が行えた中で、目先の「ごく短期」の需給情勢に、なかなか興味深い話が幾つかあった。〝大緩和から大ひっ迫〟へ生乳需給の基調が大きく変化しそうな産業情勢の「断片」を、一連の産業情勢下の「備忘録」として、忘れないうちに整理するのを本稿では優先することにした。(2020年07月03日配信)

COVID-19、混乱の〝出口シナリオ〟めぐり乳業界で水面下の議論が始動=新型コロナウイルス(COVID-19)問題で酪農乳業産業を取り巻く情勢が、生乳需給と乳製品在庫を中心にかつてない短期間で振幅の極めて激しい変動を見せる中、業務用乳製品市場における深刻な需要棄損を主要因に、国内の乳製品在庫が「危険水域」に達した情勢を受け、一連の新型コロナ問題に関する総合的な「出口戦略」を模索する動きが、乳業界の内部で2020年07月14日までに始動した。「あくまで〝予備的な検討〟に過ぎぬ」と業界筋が煙に巻く、議論序盤の〝たたき台〟に、当サイトは肉迫する。(2020年07月14日配信)

〝振り出し〟に戻った、国内COVID-19情勢=COVID-19をめぐる世界情勢は、爆発的な感染が続く国々と、国内的な感染禍の鎮圧に着実な成果を見せ始めた国々の間で「情勢観の2極化」を生じつつある。その一方、当サイトの分析では「06月21日」以降、情勢悪化に転じる様相を示した日本では、医療機関の監視下に置かれている感染者数の規模が直近で急増し、まさに〝爆発的な感染拡大の懸念〟が再燃した情勢と言って過言ではない様相にある。しかしこの〝第2波〟への産業上の対処は、今春の「第1波」のようには行かないのではないか。そんな不安を掻き立てる現状分析の幾つか。(2020年07月16日配信)

COVID-19下の産業一般情勢(2020年07月22日現在)=あまりに早い〝第2波〟の到来。現在強まる国内感染禍のの様相がさらに色濃くなれば、平常化へと歩み出したかに見えた06月情勢を前提とする、業界内の〝今夏のひっ迫シナリオ〟を根底から揺さぶりかねないリスクを広げる。(2020年07月22日配信)

社会・経済の「迷走」に翻弄されるが不可避の産業情勢=再燃した国内感染禍、迷走を深める日本と経済の「全体情勢」。今後2週間ほどの国内情勢は固唾を呑んで見守る必要がある。COVID-19感染禍をめぐる内外情勢は、直近の当サイトの分析でも、不透明感を深める中に情勢悪化が続く。国内酪農乳業情勢の行方をめぐっては、07月31日にJミルクが公表を予定する、今夏需給を念頭に置いた最新の需給見通しが注目されるが、日本国内に〝今ある〟感染者急増の情勢を前にして、「需給ひっ迫への急転換」という、前回見通し以降の予想シナリオにも不確実性が高まる。COVID-19下の国内情勢が翻弄する産業情勢の行方はいかに…。酪農乳業界においても、「需給予想」の先入観に基づく動きよりも、「不確実性」への〝日々対処〟が産業課題の中心になる様相を強める。(2020年07月29日配信) 

感染禍〝第2波〟へ情勢急変を念頭に「需要判断」へ慎重論台頭か=翌31日公表予定のJミルクの需給見通しでは、年度情勢の焦点となる乳製品需要の〝年度予想〟を事実上見送り、年度第3四半期に向け、状況分析と産業課題の検討を「先送り」する方向感をにじませる内容となる模様。ある業界筋は当サイトの取材に対し、緩和・ひっ迫両面に極端に振れるリスクを伴う現況の不透明な情勢を背景として、「需要予想」を中心に、業界内に慎重姿勢が台頭している様相を示唆する。(2020年07月30日配信)

「News」というほどの形にもならぬ、2020年07月09日の散漫な雑記=「News」というほどの形にもならぬ、2020年07月09日の散漫な雑記。日本国内で高まるCOVID-19〝第2波〟の脅威。今春の一大需給緩和期に、東海地域で取り組まれた〝需給調整協力〟の悲哀に満ちた顛末を耳にし、〝第2波〟に備えた産業対応を考える上で、積みあがった乳製品在庫を急ぎ軽くしておくべき必要性を痛感。取材の中で耳にした、西日本における自主流通〝新興勢力〟をめぐる断片情報の幾つか。(2020年07月10日配信)

 COVID-19下の「乳製品在庫対策」をめぐる、最近の「雑話」=乳業界で始まった〝出口戦略論議〟その若干の補足。〝出口戦略〟の重要な柱「乳価」をめぐる乳業界一部の〝本音〟。〝出口戦略〟としての乳価引下げ論、焦点は「チーズ向け」に。〝ポンドバター〟をめぐる、業界内の興味深い「雑話」。嘆かわしい酪農界の「在庫対策」めぐる〝感度〟の低さと勉強不足。(2020年07月17日配信)

 防府酪農協VS中国生乳販連の訴訟概要が明らかに=2019年07月23日に当サイト既報の当該訴訟をめぐる概要が明らかになった。(2020年07月30日配信)

 先行き需給に強い不透明感も、基調は〝不足警戒〟を発信ーJミルクが20年07月見通し公表= Jミルクは2020年07月31日午前、「2020年度第3四半期までの生乳及び牛乳乳製品の需給見通しと課題について」を発表。今夏需給を念頭に置いた定例の需給予想の公表となるが、足下でCOVID-19をめぐる国内感染禍の〝第2波〟に対する社会的懸念が急速に増幅する極めて微妙な情勢の中、今春までの「第1波」の需給影響までを織り込む予想として、前回05月公表の予想に続き、今夏需給の基調としては引き続き都府県飲用向けへの生乳供給の〝ひっ迫〟に対する警戒感を、基本的には前面に打ち出す情勢観を維持する見方を示した。(2020年07月31日配信)