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● COVID-19産業対応総合特集=酪農乳業「産業のBCP」を考える(07日~19日。※本特集は09月にも続く)
㊷COVID-19の一般情勢(2020年08月07日現在)=COVID-19をめぐる世界情勢は2020年08月07日現在、世界の累計感染者数が1875万人を超え、死者数は70万人を超えた。累計感染者数から死者数と回復者数を差し引いた、当サイト独自の指標「現在感染者数」は674万人となり、いずれの人数も、この感染禍が本格化した今年に入って、一貫して増加を続ける基調に変わりは無い。日本の「現在感染者数」は「第1波」における政府の緊急事態宣言(04月07日~05月25日)の下、国家的な外出自粛の広がりの中で、06月21日の「770人」を目先の底とするまでの減少・抑制を見ていたが、その後反転増に転じ、日々の小幅な変動はあるものの、ほぼ一貫した増加を示す。「第1波」における「現在感染者数」のピークは05月01日の「1万0384人」であり、08月07日現在の水準は、すでに第1波のピークを越える状況。現在に至る国内新規感染者の急増は〝第2波〟と評すべき、新たな局面との様相を日々深める。(2020年08月07日10時42分配信)
㊸生乳需給筋は異口同音に、今夏需給「さっぱり読めぬ」と=酪農乳業界の「共通認識」として、2020年の夏需給に〝強い不足への警戒感〟が共有される中、08月序盤の需給情勢について、当サイトは複数の生乳需給関係筋に見解を求めた。〝Jミルクの最新需給見通しが示すように、08月下旬以降〟の都府県飲用需給へ「強い不足局面」が到来することへの警戒感は引き続き根強いものの、足元の08月上旬の情勢は、深刻な不足という予想とは裏腹に、長引いた梅雨シーズンの影響から、今ある貯乳が意外に重いとの声が乳業関係筋からは相次いでいる。生乳需給関係筋が異口同音に語るのは、毎年の台風シーズンなど気象や自然災害リスクだけでなく、新型コロナ情勢の不透明性と不確実性も加わって「今夏の需給はさっぱり読めない」という困惑の声である。2020年夏需給の最大の特徴とは「不足」と言うより〝不測〟と言うべき不透明感にあるもののようだ。(2020年08月10日13時配信)
㊹COVID-19「第1波」下の大手乳業決算が一斉発表=明治HD、雪印メグミルク、森永乳業の乳業大手3社は2020年08月12日、2021年03月期の第1四半期決算を一斉公表した。世界的なCOVID-19感染禍の中で、日本国内でも政府が改正新型インフルエンザ特措法に基づく「緊急事態宣言」(20年04月07日~05月25日)を発出し、国家的な外出自粛が大規模に展開され、国内の社会・経済活動に未曽有の変動を生じた全期間を包含するものとなる。各社が同日一斉発表した連結決算短信および補足説明資料を総合すると、第1Qの各社決算(編注=明治HDについては食品セグメントベースで見ている)は連結売上高で明治、森永が減収となった一方、雪メグは微増収で通過。営業利益および経常利益では明治がいずれも2ケタの大幅増益、森永は営業増益・経常大幅増益となった一方、雪メグは営業微減益・経常大幅減益となった。
国内経済各界に新型コロナウイルスによる深刻な打撃が広がる様相の中、基幹食料を扱う乳業界の「底堅さ」あるいは「安定感」も第1四半期業績からは伺えた一方、各社が有する「事業ポートフォリオ」の組成差に起因する、「対照的な明暗」が見えた意味で、このCOVID-19禍による経済影響の形が乳業界において一様なものではないことも明らかとなった。下期に向けて生乳経済の〝焦点〟となる「乳価」をめぐる情勢は、大手乳業各社の第1四半期決算を見る限り、経営へのダメージを色濃く強調する様相のものとはなっていない。しかし、なお進行中の国内におけるCOVID-19感染禍の影響は、今後も第2Q、第3Qへと進む中で変容していく可能性もあり、その動向を当面は注視しながら「産業への影響」と〝打開策〟が注意深く整理されるべきもののようだ。(2020年08月13日18時02分配信。その他、各社決算詳報に関する関連記事)
㊺ COVID-19「第2波」の一般情勢(2020年08月19日現在)=当サイトの独自試算に基づけば、世界死者数〝100万人超え〟が明確に視野に入った直近情勢にある。この感染禍による世界的な人的被害の拡大は、まだまだ深刻な局面を脱したとは言い難い状況にある。一方で日本国内におけるCOVID-19感染禍の様相は、06月末から08月上旬までの懸念すべき急増傾向が一転、概ね「お盆休み入り」のタイミングを契機に、増勢が〝腰折れ〟したかのような特異な減少に転じた短期様相と映る。しかしお盆休みを経て、大都市部の感染動向が今後どうなるか、また地方にこの期間で拡散した感染リスクの行方が、地方部を中心にどのような影響を及ぼしたか、その結果を見る段階に現在は無い。今後さらに半月間ほどの推移を確認しなければ、「第2波」の〝落着〟を断定的には論じ難い状況にある。よって、この酪農乳業界が現在、最も注視する消費・購買行動の変容の行方も、まだまだ不透明感に包まれている、と見るべき状況が続いている。(2020年08月19日18時42分配信)
● 「夢も肴に」現在の課題と〝未来〟を考えたい―COVID-19「混乱」の中で思う事ー菊池一郎・関東生乳販売農業強組合連合会会長インタビュー(計7回連載。2020年08月28日~)=当サイトとしては初のオンライン取材による長時間インタビュー。
08月掲載の第1回から第3回記事では、幸運にして現時点までに国内酪農家へ感染被害が及ばなかったことに対する安堵感の一方で、仮に感染者が生産現場に出た場合、感染した酪農経営者に代わる〝代理者〟の経営が果たして円滑に機能できるのか。生き物である乳牛は繊細で、待ってはくれないだけに、拭えぬ不安が残るとの不安を語る。また第2回記事では、政府による「緊急事態宣言」や全国的な学校給食の供給停止で、今春の国内生乳需給に深刻な需給緩和が到来した一方、官民挙げた支援を始め、消費者による家庭内での積極的な需要拡大で、酪農界が深刻な事態を何とか免れたことに、深い謝辞が語られた。さらに第3話では、今春の「第1波」の中、非常事態対処として国内に積みあがった乳製品在庫の行方に「不安」を語る一方、21年度乳価交渉における乳価引下げ圧力に対して、生産者側が為すべき努力とは何かに話が及ぶ。