2021年06月の主な会員向け配信記事

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● 「本物の政治家」谷津義男・元農相を偲ぶ=谷津義男・元農相、日本酪農政治連盟顧問が2021年06月03日死去した。酪農業界紙の世界に私が飛び込んだ直後の2000年に農相として初入閣したご経歴だったが、その1年間余りの農相時代、駆け出し業界紙記者だった私には、谷津大臣との〝特別な思い出〟がある。

 また、日本酪農政治連盟の委員長を務めた酪農家の佐々木勲さんと、ある時、近しく差し呑みさせていただく機会を得た際に、「谷津先生って、なんで酪政連の顧問を引き受けたんですか?」と聞いたことがあったが、当時の佐々木委員長曰く「他から顧問を頼まれても一切引き受けないが、酪政連は特別だ」というようなことを仰っていたそうだ。現役の政治家時代はもとより、政界引退後も、農業交渉の行方と、その中で日本の酪農がどうなり、何を為すべきかに、文字通り生涯を賭けた特別な関心と愛着を注いでおられた。酪農界にとって掛け値無しの尊敬と感謝に値する。そういう本物の政治家は、谷津義男さんだけだったように、私には思われてならない。

● 生乳流通改革、2021年の「フォローアップ」を振り返って=開催から、ずいぶんと日時を空けてしまったが、政府の規制改革推進会議における、2021年の「生乳流通改革フォローアップ」結果に対する当サイトの見解など。(2021年06月18~25日配信。計6回)。連載第1回の内容ぐらいは、ここに全文掲載しても面白いか、という誘惑にもかられたが、購読会員のみということで…。

● 乳業界の危機感は深刻度増すも、〝出口対策〟は入口から迷走の気配=最近の乳業界の水面下で、〝自然体で進めば産業史上最悪水準〟との乳製品在庫問題に象徴される、生乳・乳製品需給の先々への危機感の高まりから、その出口を模索する〝何らかの議論〟が胎動の兆しを見せている。しかし当サイトが「胎動」と評する議論は、入口からすでに迷走と波乱に満ちている模様だ。(2021年06月28日配信)